環状七号線沿い、少し寂しい一角。 ここに出店するその理由【UPMARKET 前編】

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なぜそこに!? 練馬区豊玉に大型新店舗

こんにちは! 研究員の鎌田です。今回は3本に渡り6月1日に東京都練馬区豊玉にオープンした「トヨタマ ヴィラ」をご紹介。練馬駅から徒歩15分の環状七号線沿い、その7つの建物と中庭を含む約720㎡の建物をリノベーションして食を軸にしたコミュニティ空間。トヨタマ ヴィラの敷地内に195席のピッツェリア&カフェ「アップマーケット ピッツァ&カフェ」がオープンしました。

みなさん、豊玉行ったことありますか? 東京23区の一番最西端に位置する練馬区の端の方です。住宅街が多く、その中にもたくさんの公園があり、犬の散歩をしたり、子どもたちが遊んでいたり、とても住みやすい場所。今回、バルニバービが出店したのは、そんな練馬区豊玉の中で少し寂しい印象の軒を連ねる一角でした。

リノベーション前の現地! シャッターが閉まり少し寂しい感じですね

なぜ、練馬区豊玉、しかも最寄りの駅から徒歩15分ちょっとかかるこの地を選んだのか? バルニバービ代表取締役CEO 佐藤裕久社長に私、鎌田が取材しました!

鎌田  佐藤社長、どうしてこの場所(練馬区豊玉)に出店しようと思ったのですか?

佐藤社長 まず、環七通り沿いにあんなにまとまった区画が平面で残ってるのはあんまり無いよね。しかも東京23区内で。僕はね、練馬ってセンターエリアではないけれど、ハズレでもないって思ってる。そこに古い建物7棟が残っているという面白さ。すごい入り組んだレイアウトでしょ? 造ろうと思ってもなかなか造れない。1軒ずつ、みんな勝手に造ったんだろうね。その無作為の面白さを残すべきところは残して、変えるべきところは変えたら、もっと面白くなる。初めて見たときにこれは絶対飲食店に化けると思った。あんなにワクワクしたのは久しぶり。今までの店舗の中でもトップクラスのワクワクかな。

株式会社バルニバービ 代表取締役CEO 佐藤裕久社長

鎌田 でも社長、ここ、駅からすごく遠いですよね? ここまで来るのにあまり人とすれ違わなかったような…。

佐藤社長 そう、バルニバービ史上トップクラスで駅から遠い。でもね、練馬駅ってすごく栄えてるでしょ。駅が栄えてるってことは人がいるってこと。例えば駅から15分のところに百貨店があるとするよね。そしたら、そこまでの道はすごい栄えたりする。そんなもんやと思うねん。”ある”から人が流れてるだけで人がいないのは”ない”からやと思うんよ。

佐藤社長は常々、「道のある所に店を出すのではなく、店を出した後にお客様の道ができる」それがこれからも変わることのない自分たちが目指す姿だとお話されています。この場所もきっとお客様の道ができる。トヨタマ ヴィラを目指してお客様が来て、ゆっくりと緑の多いこの地の爽やかな風を感じてくれる。私は最初なんでこんな場所に!? と思っていました。しかも、あの、なんていうか、すごく寂しい場所に、と。

鎌田 反省します。自分の未熟さが恥ずかしい…。

佐藤社長 いや、正直いうてな、理由なんてないんやんか。勘やから。

鎌田 え!?

佐藤社長 例えばな、ここもそうやねん。

いくら儲かるとか、そういうことじゃない。

佐藤社長がお話してくださったのは、東京蔵前にある食とアートを創造する複合商業施設「MIRROR」のこと。7階まであるそのビルにはカフェ シエロイリオ、卓球バーRIBAYON、プライベートサロンPrivadoが入る、1棟丸ごとバルニバービの店舗が入った施設です。

佐藤社長 ここはもともと古い建物でね。だからいろいろなポイントで飲食店を開くのが難しかった。けれど行政とちゃんと向き合って、各方面の方々に大変お世話になり店を出せるようになった。でもね、当時店を出せるってなった頃、この辺りのご意見番の方にはっきり言われたんだよね。「俺はこの街に生まれて、この街に育って、この街で仕事させてもらってる。台東に投資してくれるのがありがたい。ただ、やめといた方がいい。絶対無理だよ」と。

その場所で生まれ育った人に無理だと言われる。それだけ難しい場所だった。今や海外の観光客がたくさん訪れる場所ですが、MIRROR施工に取り掛かる2010年当初はスカイツリーもまだ出来ておらず、集客を見込める場所ではなかった。

佐藤社長 それが本音だと思う。普通だったらそう思うよね。でもね、僕実際、家から自転車でここまで来て、隅田川を往復10km走って、それでビルの屋上に寝っ転がった。2010年の10月。秋晴れ、めっちゃ気持ちええねん。青空があって、川風は流れて。あ、ここにカフェあったら絶対僕は来るなぁって。その瞬間にもうやろうって決めて「契約したい」って電話してた。それと同じ意味で、練馬の豊玉の物件見たときにすごくワクワクしたんだよね。あそこにカフェがあったら、僕が行きたいと思った。僕ね、恐ろしいくらい、ここでいくら儲かるかとか考えへんねん。自分が行きたいかどうか。心から良いと思ってなくて、他人(ひと)に来てなんて言えないでしょ。だから絶対自分たちが行きたい店以外、創りたくないねん。

MIRRORの屋上から見た風景

今、当たり前のようにお客様はMIRRORを目指してやってきてくれます。それこそ1年間で約20万人以上の方が訪れてくれるのです。家族連れも多く、地域に愛されている、必要とされている施設だと私は思います。トヨタマ ヴィラもきっと、練馬の方に愛されて、地域を盛り上げるような、そんなお店に育っていくのではないでしょうか。

「トヨタマ ヴィラ」

練馬にお住まい以外の方からしたら、「トヨタマ」ってどこ?ってなるかもしれませんね。だからこそ地名を名前にしたと佐藤社長は話します。広域を狙ったわけではなく、練馬の方に来てほしい。地域の方々が自然と集まり、コミュニケーションする場となるような地域密着型店舗を目指す。たくさんの人が集まり、さまざまな時間を重ねられるようにと「villa」に想いを込めて。

鎌田 社長、目の前の道路、結構車走ってますよね。気にならなかったんですか?

佐藤社長 目の前ゴンゴン走ってるよね。僕、その人達がトヨタマ ヴィラ見て、なんだあれ!?って、事故起こさへんかなって心配や(笑)

鎌田 みなさん、どうかお気をつけて!(笑)

中編でもまだまだ佐藤社長にお話を伺います! 乞うご期待!

to be continued…